2018年 05月 17日
でっかいバルキリー開発記録/その1「バックパックのノズルが謎」

はいみなさんこんにちは。たかく上等兵です。
大好評ご予約受付中な「PLAMAX MF-25 minimum factory VF-1 スーパー/ストライク ガウォーク バルキリー」です。
上のCGは最終の設計データなんですが、みなさんガウォークの後ろ姿なら何度も見たことあるはずですよね。
僕も各社さんのプラモを組んだりイラスト見たりしてきましたから、「わかってる」と思ってたんです。
が!
ある日突然、設計チームから「たかくさん!ここどうしましょ」と写真の部分の図面が送られてきまして、
「え? なにが?? 全然ちゃんとしてるじゃん?」と思ったんですね。
ここでテーマとなったのが「バックパック状態になったときのビーバーテイル内部に収められた3つのノズルの配置」です。
ストライクパックの巨大なノズルに挟まれた、小さい3つのノズルです。

これの何が問題なのかというと、3つのノズルの配置が「への字」なのか、「Vの字」なのか、ということでございます。
ここで「いや、への字でしょ!」とか「Vの字でしょ!」と確信を持って言える人はバルキリーマニアですね。断言しちゃう。
上のCGデータは開発初期のもので、への字(真ん中が上)に配列されてますよね。
どっこい、これってイラストによって解釈がまちまちなんですよ……。
例えば僕らが開発の参考に重宝させていただいている
ソフトバンククリエイティブさんの『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-1バルキリー』を見ると
こうなってます。

……バトロイドモードの図なので脳内で90度倒してみてください。「Vの字」(真ん中が下)ですよね。
当時の設定画も全部「Vの字」で描かれてました。
あえて画像は出しませんが、VF-1プラモの大先輩であるハセガワさんの1/72モデル、1/48モデルも「Vの字」ですね。
バンダイさんの1/72モデルも(ほとんど横一直線ですが)「Vの字」の配列でした。
で、ソフトバンククリエイティブさんの同じシリーズ
『ヴァリアブルファイター・マスターファイル VF-1バルキリー 宇宙の翼 (マスターファイルシリーズ)』を見てみると……

はい、「への字」ですね。当然ながらVF-1の生みの親である河森監督もこの本の監修をしてますから、
「こういう機体もあった」とか、「こういう解釈もアリ」ということにしましょう。
ふつうなら「設定どおりにVの字」にしましょう、で設計をすすめるところですが、
今回はノズル後方にあるシャッターの開閉ギミック(プラモでは固定ですが、ディテールについての設定がないのです)含め
河森さんに描き起こしていただくことにしました。
(原寸大にプリントしたレンダリングデータを持っていって、そこに直接!)
で、こちらがその画稿であります。

あっ、「への字」だ!!!!!
……てなわけで、今回のマックスファクトリーVF-1は
おそらくプラモとしてはこのへんが"史上初のスタイル"となっております。
「引き出しギミック実装したい」とか「いや!オレはどうしてもVの字じゃないとイヤ!」というユーザーさんは
ここで自分のこだわりをアピールできるので、覚えておくといい感じですよよよ。
さて、次回は何の話をしましょうかね。
引き続き、「ここ、どうなってんの?」「ここ、気になります!」というのがあったら
Twitterで「#でっかいバルキリー」もしくは「#PLAMAX」とかのハッシュタグを付けてつぶやいてもらうと
こちらで開発資料とかをお見せしつつ、テストショットとかをお見せしつつ、いろいろと解説できるかもしれませんよ。
予約受付中です!
by plamax
| 2018-05-17 18:53
| minimum factory

